高齢化が進む社会にともなって国の介護保険制度が2015年8月から制度改正されたことをご存知でしょうか。
制度改正で補助対象の条件が変更され、年収の高い人は自己負担額が大幅にアップしました。今後も高齢者の増加と比例して自己負担が厳しくなっていく中、少ない貯蓄と少ない年金だけでは将来不安に感じてしまいます。今のうちに親や自分自身の介護に関する保険について考えてみましょう。
国の介護保険制度はあてになるの?
介護保険制度が必要な状況になった場合、まず要介護認定を受けて介護が必要な状態であると国から認定されなければなりません。介護保険で保障される内容は要介護度に合わせて決定されます。なお、介護料金は健康保険と同じように、サービス内容によって決められた料金の内、自己負担割合に応じた金額を支払う制度となっています。
自己負担割合は介護サービス料の1割でしたが、2015年8月の制度改正により、単身世帯の年金収入額が280万円以上で一定の収入がある場合、自己負担割合が2割に上りました。
介護が必要になれば長期間介護サービスを利用し、経済的な負担も増えていきます。貯蓄と年金収入の中から介護料金を捻出しなければならない状況に現時点で不安を感じる方は民間企業の介護保険を検討しましょう。
民間企業の介護保険はどのような保障があるんでしょうか?
民間企業の介護保険は大きく二つのタイプがあります。
生涯ずっと介護年金として決まった金額を受け取るタイプ
一つは契約で定められた介護が必要な状態になった場合、以降生涯ずっと介護年金として決まった金額を受け取るタイプ。
一時金を受けとれるタイプ
もう一つは介護が必要な状態になった場合にまとまった一時金を受けとれるタイプです。
保障が厚いのは生涯にわたり介護年金が受け取れるタイプですがその分保険料金が高くなります。一方、一時金が受け取れるタイプは40歳、50歳代からの遅い保険加入でも月額数千円程度の保険料で保障が受けれます。要介護状態になった場合は自宅のリフォームやバリアフリー住宅への引越し、介護用品の購入など最初にまとまった出費が必要になるので、初期投資に備えられるメリットがあります。
介護保険の選択基準は?
国の介護保険には月々の自己負担上限が決められているので、保険の範囲内で提供されるサービスの範疇で介護を受ける状況であればそこまで大きな負担にはなりませんが、有料老人ホームに入らないといけない状況になった場合、初期費用に数百万円、月額費用で数十万円の費用がかかります。そうなった場合は国の介護保険ではカバーされないので、民間の介護保険に加入しておけばお金の心配をせず安心できますね。
まとめ
介護保険は40歳から50歳代で加入できる商品もあるので、ある程度老後の生活がイメージできるようになった時点で検討するのがいいのかもしれませんね。